堕天使のデトックスノート

看護師。外科。消化器と乳腺。。自転車。甘味。元JW2。JWはもはやネタです。

エホバの証人の輸血拒否の教理への反論⑦「母乳⑴」

 

元(あるいは覚醒現役)JWのブログを読んできた中で、今まで気になりつつも掘り下げて考えて来れなかったテーマがあります。輸血拒否の教えがおかしいとおっしゃる多くの人が取り上げている「母乳に血液成分が含まれている」という点です。


【血液とは何か】
そもそも血液とはなんでしょうか。

血液は4つの成分からなっています。赤血球、白血球、血小板、血漿の4つです。このうち赤血球、白血球、血小板は血球と呼ばれる細胞成分、血漿は細胞を一切ふくまない液体成分です。

この点を踏まえて、血液の成分について簡単にまとめると以下のようになります。

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※基準値は文献・病院などの施設ごとに異なります。

 

このうち輸血として実施されるのは赤血球、血小板、血漿の3つです。エホバの証人は聖書に基づくという輸血拒否の教えにより、いかなる場合であれ、全血輸血または3つの成分輸血を体内に取り入れないことになっています。
※基本的に白血球の輸血が行われることはありません。輸血された人(血液)を異物とみなして攻撃してしまうからです。

しかしエホバの証人は、これら血液の主要成分をさらに細かくした血液分画は各自の判断で輸血してよいと教えています。
彼らの文献によれば「① 妊娠中は胎盤を通して母親から胎児に免疫グロブリン血漿に含まれるタンパク質)が移行している、② 妊娠中は胎盤を通して胎児のビリルビン赤血球が分解されてできた排泄物)が母親に移行して排泄される」という2つの点を取り上げ、血液分画が異なる2人の人間の間を行き来しているのだから、血液分画は輸血しても良いという解釈をしています。
ちなみにこの点に関してエホバの証人は、上記の医学的根拠のみで説明しており、聖書的な根拠を示してはいません。

さて、この異なる2人の人間の間を血液分画が行き来しているのだから血液分画ならば輸血してもよいというエホバの証人の考え方がポイントとなります。


【白血球の成分】
では、母乳について語る前に白血球についてもう少し詳しく見ていきましょう。白血球とは、免疫に関係するいくつかの細胞の総称です。白血球の成分と役割について簡単にまとめると以下のようになります。

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※ 基準値は文献・病院などの施設ごとに異なります。
※ 基準値は白血球数に対してどれくらいの割合かを示しています。
※ 基準値を合計しても100%にならないのは、個人差、体調などによって変動するためです。

 

人間の体は毎日たくさんの病原体にさらされています。どんなに健康な人でも気づかないうちに感染しています。しかし病原体に感染しても病気にならないで済んでいるのは、これら免疫に関わる細胞たちが一生懸命働いているからです。

かなり長くなりそうなので、続きは次回の記事でアップします。

ちょっと小難しい内容になりましたが、とりあえず今日のポイントは…
1. エホバの証人が血液分画を受け入れる理由
2. 白血球の成分
といったところでしょうか。これらの点を念頭に置いておくと、エホバの証人の輸血拒否の教えがいかに矛盾しているかを再確認できると思います。


【引用・参考文献】
① 「病気が見える 血液」 第1版 メディックメディア P2~8
② 「ものみの塔2004年6月15日号」 ものみの塔聖書冊子協会 P30